日々私たちが様々な人と関わる中で、自分自身の性格や人間性・本質的なものを問われるシーンがたくさん出てきます。
今回は「本当の優しさとは?」という部分でお話をします。
- 誰かから何か頼まれた
- こういうことやってほしいと依頼された
そんな、自分に対して「要望がある」場面があったとします。
しかし、あなたが「その要望を全て請け負ってしまう」ということが本当の優しさなのでしょうか。
そこで、今回は「本当の優しさとは?」について話をしていきます。
「相手に合わせる」と見えなくなるもの
私は、経営者としても活動しているため、普段から「こういう仕事できますか」という依頼や「こういうことをしてくれませんか」といった要望が来ることも少なくありません。
しかし、以前までの私は八方美人だったため、
- 誰からも良く思われたい
- 嫌われたくない
- みんなから好かれたい
- 10人いれば10人に良い顔をしよう
と思い、依頼があれはすぐに引き受けていました。
しかし、私が依頼を受けて日々振り返りをしていった中で、分かったことが一つありました。
それは、10人中10人に自分の色を合わせていくと、自分の色が無くなっていくということです。
常に、皆の色に合わせてしまうと、自分の色が無くなったり、自分自身は一体何者なのかと見失ったり、自分自身という存在がすごく不明確であると思い込んでしまうのです。
また、相手に好かれたいという気持ちだけでそういう行為をすると、自己肯定感が低くなったり、結果的に相手から嫌われてしまったりして、自分が望む状態が得られなかったという経験も何度かありました。
自分の軸を持とう
では、これをどのように私が改善していったのか。
「本当の優しさって何だろう」と考えた時に、やはり
「厳しさ」の中にある「優しさ」
これこそが、本当の優しさであるという結論に至りました。
ここで「厳しさ」の中にある「優しさ」について例をあげると、私はホームページ制作やデザインをする仕事もしています。
デザインの話にしても、「こういうことをこうして欲しい」という話があった時に、八方美人だった当時の自分は「分かりました」と言って全て請け負っていました。
しかし、今では「これはできませんよ」「これだったらできますよ」と提示することで、自分の考えを丁寧に先方にお伝えしています。
つまり、「自分としてのあり方を相手に伝える」ことで「自分自身を相手に寄せる」ということをしなくなったのです。
そうすることで、相手も「私のことを考えてちゃんと提案してくれている」と受け止めてくれます。
また「媚びを売ったり、相手に合わせたりしているのではないな」としっかり理解してくれるのです。
でもこれを単純に「相手に嫌われたくない」という感情を最優先にしてしまい「分かりました」と請け負ってしまうというのは、非常に危険です。
自分という軸をしっかりと持つということが大切です。
相手に対して「本当の優しさ」を持とう
先程は仕事の依頼に対しての例をあげましたが、コンサルティングという事業形態に関しても同じようなことが言えます。
例えば、
「庄司さん、私今度こういう仕事をしようと思うんです。こういう計画でこういう仕事の内容で、こういうビジネスモデルです。庄司さん、どう思いますか?」
というような相談が来ることもあります。
私自身は頼っていただいてるという感覚の部分だけで言えば、すごく嬉しいわけです。
「アイデアが思いついた時に相談しよう」と、私のところに頼ってきてくれるということに関してすごく嬉しい気持ちはあります。
ただ、以前の私でしたらそこに時間を割いて真っ当に返信をしていました。
「凄く良いアイデアですね。あとは○○をやった方がいいんじゃないですか。例えば、こういう風にしてみて○○から始めてみて~」
というように、丁寧に説明をしていました。
また、相手が
「直接お聞きしたいこともあるので、今度時間作って聞いてもらえませか」
と言えば、すぐに
「いいですよ、じゃあお茶でもしながら話しましょうか」
という流れになっていたのです。
以前の私であれば。
しかし、今思うと本当にその人のためになっていなかったと反省しています。また、自分自身のためにもなっていませんでした。
なぜなら、自分が本当にやるべき事を度外視して対応をしてしまっていたからです。
全てやってあげるのが優しさではない
無償でその人のために文章を作ったり、会ってお茶をして相談を受けたりして、当時はやるべきことや優先順位は考えずに時間とお金を割いていました。
決してそういった行為が無駄であるとか、そういう行為をしない方がいい、という話ではありません。
やはり自分が一番大切にしていること、今一番自分が何をしなきゃいけないのかを優先順位として分かっていたら、その人と直接会って相談を受ける、ということはしないのです。
また数日前にも「直接会って相談したい」というメールが来ました。
ここで、私は突っぱねるような回答はせず「こういう話なんですね。何か資料とかありますか?」と返信しました。
そうしたら、「こういうデータがあります」とデータが来たのです。
軽く目を通しましたが、いずれにしても「一つの事業をやろうとしている人に私が安易に少し目を通してアドバイスする」という、その様なおこがましいことはできないと判断しました。
そこで私は相手に対して、
「しっかりと資料に目を通して伝えたいんですけれども、私は基本的に○○分○万円という費用を頂いて、ほかの方々にもコンサルティングさせて頂いています。ですから、お金を頂かずにアドバイスやコンサルティングをするというのはできません。もし費用を頂けるのであれば引き受けますので、検討していただけませんか」
という風に返答しました。
相手からは、「分かりました、ちょっと考えてみます」とやんわりと返信が来たのですが、私はそれでいいと思っています。
結局、自分のあり方をしっかりと伝えることで、自分自身に対しても自己肯定感を保持できたのです。
以前までの自分であれば、
- 自分の時間を使って
- 自分の経費を使って
- 自分の身体を使って
相手に何かをしてあげることが「優しさ」だと思っていました。
しかし、実際にそれは優しさではありません。
自分を傷つけて、最終的に相手のためにもならないのです。
まとめ
本日お伝えしたいことは、
▶自分自身の軸は何なのか
▶理念として持っているものは何なのか
を考えた上で、私のその行動は、相手にするべきなのか、そうでないのか、というフィルターを働かせることが重要ということです。
それが結果的に相手のためにも自分のためにもなります。
先程の話でいうと「○○分○万円です」と昔の自分であれば伝えていません。相手から「お金取るのかよ」と思われるのが嫌だったからです。
その「相手にこう思われたら嫌だ」という感情が先に出てしまって、口が裂けても「お金を下さい」とは言えませんでした。
しかし、時間というものは有限です。
だからこそ、ありがとうと言ってもらえる自信があるから、そこに対してお金を頂きます。そこに対して妥協はしていません。
お金の部分に関しての具体的な例を用いましたが、家族などの私生活的な面にしても同じことがいえます。
甘やかすということだけが、優しさではありません。
「しっかりと自分自身の意見やあり方を落とし込む」ということが、本当の優しさではないのでしょうか。
今回は、この「優しさ」ということについてお話しました。是非皆さんも考えてみてくださいね。
ここまでお読みくださりありがとうございました!あなたの1日が素敵な日になりますように。いってらっしゃい!
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