営業において、メリットよりも伝えるべき大事なこと?

あなたが何か商品を提供したいとするとき、その良さを前面にアピールしていこうとするかもしれません。

しかし、商品の良さをアピールするだけではその商品は売れないかもしれないのです。

そこで、今回は「セールスはメリットやベネフィット(価値)だけがポイントではない」という話をしたいと思います。という話をしたいと思います。

フレーミング効果について

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「セールスはメリット・ベネフィットだけがポイントではない」

これを理解する上で「フレーミング効果」というのを知る必要があります。

フレーミング効果は、枠組みや額縁を意味するフレーム(frame)が語源です。行動学者であるダニエル・カーネマンという人が発表して以来、多くの人に認知されている心理現象の一つにあたります。

「フレーミング効果」とはつまり、その絵画のどこを切り取るかによって受けとる印象は大きく変化するということです。

例えば
▶明日は70%の確率で晴れます
▶明日は30%の確率で雨が降ります
というように、同じような意味合いでも受け取る印象は異なりますよね。

そしてこのフレーミング効果を実証するにあたり有名な実験があります。

それは「アジアの疾病問題」というものです。

あなたもぜひ考えてみてください。

フレーミング効果の実験「アジアの疾病問題

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【問題①】
600人が死亡すると予想される特殊な「アジア病」という伝染病の流行に備えて二つの対策が提案されています。
あなたならどちらを選びますか?
▶︎対策A:200人が助かる
▶︎対策B:1/3の確率で600人が助かるが、2/3の確率で誰も助からない

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【問題②】
600人が死亡すると予想される特殊な「アジア病」という伝染病の流行に備えて二つの対策が提案されています。
あなたならどちらを選びますか?
▶︎対策C : 400人が亡くなる
▶︎対策D : 1/3の確率で誰も亡くならないが、2/3の確率で600人全員が亡くなる

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問題①と②について、あなたはどちらを選びましたか?

ちなみに、問題①と問題②は同じ内容です。

そして対策Aから対策Dまでをよく読むと、実はこれも同じ内容であることがわかります。

▶対策Aを行うと200人が助かる
▶対策Cを行うと400人が亡くなる
どちらにせよ言っていることは同じです。

▶対策Bを行うと1/3の確率で600人が助かるが、2/3の確率で誰も助からない
▶対策Dを行うと1/3の確率で誰も死なないが、2/3の確率で600人全員が亡くなる
こちらも、同じことを言っているだけです。

「内容が同じなら答えも同じなのでは?」と思いますよね。

実際にこの問題①と問題②の回答を確認したところ、出てきた回答はキレイに逆だったのです。

「問題①:対策Aを選んだ人は7割、対策Bを選んだ人は3割」
「問題②:対策Cを選んだ人は3割、対策Dを選んだ人は7割」
という結果が出ました。

ここで言えるのは、問題①では「助かる」ということを強調した結果、「全員が亡くなる」というリスクを避けて、200人が確実に助かる対策Aを選ぶ人が多かった。

逆に、問題②で「亡くなる」ということを強調した結果、「全員が亡くなる」というリスクはあるものの、誰も亡くならない可能性があるDを選ぶ人が多かった。

つまり、言っている内容は同じでも、その表現を変化させることによって回答が変わってしまうということです。

フレーミング効果の応用

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サービスを提供していく中で

  • こういうことを実現できます
  • あなたの痛みは○○で解決できます

というように、メリットやベネフィットを伝えることで購入を促すとします。

その一方で「このサービスが手に入らなかった場合あなたは○○と言う状況になります」と言うとどうでしょう。

メリットは伝えていませんが「手に入れなければ」という気持ちになり、結果的に購入を促す手段となります。

このメリットやベネフィットを得ることにフォーカスすることを「ポジティブフレーミング」といいます。そして、損失を被ることにフォーカスすることを「ネガティブフレーミング」といいます。

例えば
▶使用した99%の人が効果を実感
▶購入者の9割以上が満足している
という表現はポジティブフレーミングを活用していますが、過度に表現しすぎると「セールス色」が強くなってしまいます

とはいえ商品のPRをしないと購入に繋がりません。

そこで、ポジティブフレーミングと同様にネガティブフレーミングという形で「こういう損失もあるんだよ」と伝えてあげることが大切です。

自身の商品を提供するときには

  • リスク
  • ネガティブフレーミング
  • 損失

があるということも同時に伝えながら、商品の認知度をアップしていきましょう。

まとめ

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今日は「セールスはメリット・ベネフィットだけがポイントではない」というテーマでお話しました。

あなたの商品を紹介するときに今回の話が役に立つと思いますので、ぜひ読み返して取り入れてみてくださいね。

ここまでお読みくださりありがとうございました!あなたの1日が素敵な日になりますように。いってらっしゃい!

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