前回は講師ビジネスを成功に導くマインドセット中級編として「価値観の押し付けはしない」というテーマでお伝えしました。
講師と生徒という関係上、講師は自分の価値観を伝える場面が多くなります。
時には価値観を理解されずに押しつけてしまうこともあるでしょう。
ですが、生徒といえど人と人の関わりであるため、講師には相手の価値観を受け入れつつこちらの価値観を伝える能力が求められます。
すでに講師をしている方の中には価値観や考え方が定まっているという人もいるかと思います。
そのため自分の中で明確な価値観を持っているから他の人の価値観は知る必要がないという人もいます。
でも本当にそうでしょうか？自分の価値観がすべて正なのでしょうか。
そこで、今回は講師ビジネスを成功に導くマインドセットの中級編、第二弾としまして「様々な価値観に触れる」というテーマでお話をしていきます。
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前回のおさらい「価値観の押し付けはしない」
はじめに前回のテーマである「価値観の押し付けはしない」の振り返りから行います。
このテーマでは生徒よりも講師の方がパワーバランスが上になってしまい、生徒は講師の言われることを教科書代わりにするため、講師は「私の言うことを聞きなさい」と一辺倒になりがちであるとお伝えしました。
つまり、私の考えがすべてだというような伝え方ではなく
「私はこう思うけどあなたはどう思う？」
というように生徒に提案ベースで伝える方法がベストであるということ。
提案ベースで伝えたあとは「こういう風になる可能性があるよ」と述べていき、最終的な判断は生徒自身に任せる。
という流れが講座ビジネスをやっていく上で本当の意味での生徒に対する“愛を持って接する対応”になってきます。
もちろん全力で止める必要がある場合は経験者である講師の方がしっかりとハンドリングしなければならないため、全力で止める必要があります。
また、そこに関しても自分の感情や考えだけを伝えず伝えると良いでしょう。
価値観について
前回のおさらいを踏まえた上で今回は「様々な価値観に触れる」というテーマでお話をしていきます。
Aさんはこういう考えをもっているが、Bさんは違う捉え方をしている。というように業種や性別、年齢、住んでいる場所などが異なると色々な考え方が出てきます。
私が捉えている価値観というのは“自分のフィルター”。
今まで〇という形は〇で認識しており、△という形を見たら△という形で認識していた。でもこれがその人が持つフィルター次第で〇を見ても▢だと捉える場合もあるかもしれません。
これはフィルターを通すことによって解釈がねじ曲がっているパターンです。
そのため今まで私たちが経験してきたことや意識してきたこと、スキルを磨いてきたこと、人それぞれの過去の話などによってフィルターが色々な形に変わっていきます。
そして目の前に降ってくる情報が違う形に変わって解釈され、価値観も変わっていく。つまり、変化していく価値観を多く学べば学ぶほど自分の豊かさが広がっていくのです。
様々な価値観に触れて気づいたこと
私はコンサルタントという肩書きで活動しているため、これまで製造業やサービス業など数多くの業種の方を見てきました。
色々な方とお話をしていると経営的な部分で基軸は見えてきますが実際に取り組んでいる人の価値観は十人十色のため、考え方や価値観は違ってきます。
そして私自身、たくさんの価値観を見ていく中で色々な “学び” がありました。
さらに、学び得る中で私は「答えはない」という答えに行きついたのです。
講師というのはある程度「旗を掲げて指針を示す」のが本来のあるべき姿なのかもしれません。
しかし私は多くの価値観に触れていくなかで、すぐに相手に答えを出すのは違うと感じました。
もちろん自分の中では「これが答えだ」という明確な答えは持っていますが、それを違う価値観がある人に出すのは違うのではないかと考えています。
価値観の数ほど答えがある。ということは矛盾しているかもしれませんが
「講師として旗(＝答え)を持っているけれども、世の中に飛び込んでいくと答えは無い」
と感じるのです。
また、一人の人の価値観を紐解いたとき「aの考え×bの考え」のようにいくつかの考えや思想の掛け算で一つの価値観が生まれていることがわかります。
血液型のように「aの考え×cの考え」のようにいくつかの思考の掛け算で価値観が作られているということです。
そういった考えで価値観を見ていくと確率論のように多くの可能性を秘めていることがわかります。
ネガティブな価値観に触れたとき
私たち講師業の人間は、ある程度成功の法則やロードマップを描いて「ここに乗っていくと成功確率が高くなるよ」ということを発信し、常にマーケットに触れてその変化を敏感に捉えておく必要があります。
そうなると色々な価値観に触れることもありますが、良くない価値観に触れることもあります。
良くないというのは自分が感じたことのない負の価値観です。
具体的に言うと魅力的なセミナーだと思って参加したのに講師が乱暴な言葉遣いだったとか、扱い方が雑だった。
というように、講師の中ではベストだと思っているかもしれないけどセミナーを受けてみた自分の価値観として
何て残酷なんだ。なんて雑なんだ。
という風に価値観の違いに気付くこともあります。
その講師は伝え方が雑だとは思ってないかもしれません。
でもその価値観に触れることによって、こういう価値観を持っている人もいるんだと気付くことができ、自分自身の振り返りにも繋がります。
また違うセミナーに参加したとき、
何て丁寧で気付きの多いセミナーなんだ。自分もこういう講師になってみたい。
とネガティブな価値観にふれたことで感じる学びもあるかもしれません。
様々な価値観に触れる
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これまでいくつか例をあげてきましたが、様々な価値観に触れることによって新しい自分の価値観が増していくと言えます。
さきほどの例え話でいうと他のセミナーに行ってみなさいという話ではなく、様々な価値観があるということをまずは理解する。
そして様々な価値観がある場所に自分の身を置きにいくということ。
価値観に触れていくと、自分の価値観は間違っているのかと思うこともあります。さらに言えば持っていた価値観自体が崩壊することもあるかもしれません。
ですが、それを恐れて自分以外の価値観に触れないという行為をしていくと視野がすごく狭くなり、講師ビジネスが上手くいきません。
今回はスピリチュアルというかマインドの話をしているので、ざっくりとした話になっていますが、価値観の多様性を認めて飛び込む行動ができないと最終的に講師ビジネスは上手くいかなくなると考えています。
ですので今回お伝えした講師ビジネスを成功に導くマインドセットの第二弾として「様々な価値観に触れる」という考えを持つと良いでしょう。
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