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現代に求められるSNSを活用したブランディング手法

近年、ブランディングの方法が変わってきており、SNSの普及に伴って、企業のブランディングの手法が急速に変化しています。

今回は、これまでのブランディング手法と現代のブランディング手法の違い、SNSでのブランディングの仕方を解説し、現代で求められるブランディングの手法を紹介していきます。

これまでのブランディングと現代のブランディング

これまでのブランディングは、企業がテレビなどで広告を出し、その情報を受け取った消費者に企業に対するイメージを持ってもらうという手法が一般的でした。

テレビ、ラジオ、新聞広告を使用したブランディングが中心となっていたのが、近年ではSNSの使用率が80%を超えるなど、SNSが急速に普及したことで、企業のブランディングの手法が変わりつつあります

SNSの普及により起こった最大の変化は、これまでは情報発信をするのが企業だけだったのに対し、消費者も企業に関する情報を不特定多数へ向けて発信できるようになったことです。

例えば、商品を使用したりレストランを訪れたりした感想をSNSに投稿すると、その知人にも企業の情報が伝わります。

直接企業の広告を見ることよりも、消費者の情報発信を見た人が抱く感想が、企業のブランディングにより大きな影響を与えるようになりました。

いわゆる口コミというものですね。

加えて、以前は情報収集にインターネットの検索エンジンを使うことが主流でしたが、現在はSNSで検索をする人が増え、SNSがテレビ広告と並ぶ宣伝媒体となっています。

ここで考えなければならないのが、検索エンジンを使用する人とSNSを使用して検索する人の意識の違いです。

検索エンジンを利用する人は、元から企業や商品に関心を持っている「顕在顧客」なのに対し、SNSの利用者は「潜在顧客」であることが多いのです。

SNSで情報発信を行うと、それまでは商品に関心がなかった「潜在顧客」にもアプローチできるのが大きなメリットとなります。

潜在顧客と顕在顧客

このSNSが検索エンジンに変わるという事を私が実際に体験したことが、奥さんのInstagramについてです。

奥さんからこういうものが欲しいんだーとスマホを渡された時に、そこにはインスタが表示されていて、「いつもインスタで検索するの?」と質問したところ、「え?インスタでしか調べないけど…」という驚きの答えが返ってきたのは、記憶に新しいです。笑

各SNSの特徴とブランディングとしての活用の仕方

ここではブランディングに利用されている主なSNSと、それぞれの特徴を解説していきます。

Twitter

10代、20代のユーザーが中心で、幅広い年代の人が利用するSNSです。

Twitterの特徴は、情報の拡散力の高さにあります。

リツイートと呼ばれる機能によって、一つの情報をネズミ算的に拡散することができ、短時間で何万人もの人に拡散される「バズ」という現象が起こることがあります。

また、タイムラインの情報が時系列順に並ぶため、リアルタイムな情報を発信するのに向いています。

Facebook

Facebookには、30代〜50代のユーザーが多いのが特徴です。

実名登録が基本で、知人と繋がっている人が多いため、シェアされた情報が信用されやすいというメリットがあります。

タイムラインには独自のアルゴリズムが採用されており、時系列順ではなく「いいね」の数やユーザーの興味関心度が高い投稿が上位に表示されます。

また、広告を見た人の友達の友達にまで届くため、比較的拡散力が高いと言えます。

また、住んでいる地域や性別といったユーザーの特性を絞って広告が打てることも大きな特徴の一つです。

Twitterよりも個人情報の収集が多く、ユーザーにとっての最適解を提案し続けるSNSの代表例です。

Instagram

Instagramは、写真や動画がメインのSNSです。

若年層や女性のユーザーが多く、オシャレな投稿が反応を受けやすいのが特徴です。

ブランディングにおいては、プロフィール画面に並んだ投稿で企業の世界観を視覚的に表現することができるのがポイントです。

さらにハッシュタグ(#)での検索が盛んに行われており、ターゲットとなる消費者がどんなハッシュタグで検索するかを考えて、投稿することで、多くのターゲットに情報をリーチさせることができます。

SNSとしては後発の部分があり、デメリットとしては、拡散力が低い点と、投稿にURLを貼ることができない点が挙げられます。

お洒落なSNSですが、実際に効率的な利用をするには、壁も多く存在します。

その他

その他のSNSには、LINEやPinterestが挙げられます。

LINEは使用率が高く、閉鎖的なSNSである点が特徴的です。

公式アカウントから個人に直接情報を発信することができます。

無料スタンプや、クーポンを配布することができるのも特徴です。

以前までのメールマガジンや個人に直接送付するダイレクトメールが、徐々にLINEの出現により形態を変えつつあります。

Pinterestは、日本ではあまり馴染みがありませんが、海外では主流になりつつあります。

画像に特化したSNSで、自分の興味がある画像をブックマークすることができ、画像で企業のブランドの個性や世界観を表現するのに適しています。

SNSブランディングの事例

SNSを利用したブランディングの成功事例をいくつか紹介します。

スターバックスコーヒージャパン

Facebookを使用したブランディングを、2014年ごろにTwitterでのブランディングに方針転換をしました。

2020年現在では、Twitterのフォロワー数は470万人にまで増えています。

これまで大きな効果を生み出していたテレビCMは使用せず、SNSで顧客とのコミュニケーションを図り、リアルな声を拾うことで改良を重ねてきました。

また、期間限定の商品を発売する前にSNSで告知することで話題を呼び、即日完売ということも多々あります。

SNSでのブランディングに成功し、テレビCM以上の効果を発揮しているお手本のような例です。

ローソン ジャパン

ローソンはFacebook、Twitter、Instagramなど7つのSNSを運用しています。

「あきこちゃん」という女の子のキャラクターを使用することで、親しみやすい雰囲気を作っているのも特徴です。

国内最大規模の公式LINEアカウントの登録者数は3,000万人を超えており、チャットでクーポンを配布したり、無料スタンプや着せ替えをプレゼントしたりして、効果的にブランディングを行なっています。

Twitterでは、新商品の紹介だけでなく「いいね・リツイートした人の中から◯名に商品をプレゼント」といった企画を行うことで、企業の認知度向上を図っています。

SNS運用の際の注意点

SNS運用と聞くと、投稿をバズらせることが思い浮かびますが、バズが必ずしもブランディングに役立つとは限りません。

一時的なバズを狙うのではなく、長期的に企業をフォローしてくれるファンを増やすためには、一貫した姿勢でコツコツと運用していくことが重要です。

そのためには、情報を一方的に発信するだけでなく、企業に好意的なコメントをしてくれる消費者と積極的にコミュニケーションをとることが効果的です。

※ちなみに私はバズらせた経験はありません…。

発信したら終わりではなく、どれだけ多くの人に見られたか(インプレッション)、いいねの数、投稿からフォローに至った人の割合などを細かく分析し、改善を重ねていくことも必要になるでしょう。

また、SNS運用の落とし穴として、炎上の危険性が挙げられます。

不適切な発言によって投稿が炎上し、企業にネガティブなイメージが拡散されてしまう可能性があります。

軽はずみな発言を避け、万が一炎上した場合には、なるべく早く誠実な対応をすることが重要です。

まとめ

現代のブランディングの特徴と、SNSを効果的に使用する方法を説明しました。

各SNSの特徴や運用の方法をしっかりと理解し、企業のブランディング形成に役立てていきましょう。

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