集客とマーケティング

集客とマーケティングの違いと参考事例

「集客」と「マーケティング」の違いとは何でしょうか。

混同されやすい言葉ですが、実は明確な違いがあります。

両者の定義や役割をしっかりと理解し、より効果的なビジネス戦略を取れるようにしていきましょう。

集客とは

集客は、「顧客があつまる仕組みづくり」です。

自社の商品やサービスをより多くの消費者に認知させ、購入してもらうのが目的となります。

集客の第一段階は、消費者に商品の存在を知ってもらうことです。

どんなに良い商品を作っても、誰も商品のことを知らなければ購入されることはありません。

消費者に購入してもらうためには、まず認知してもらうことが必要です。

さらには、単に認知されるだけではなく、広告を通して商品の魅力が伝わり、興味を持ってもらい、購入してもらうことで、一度のみならず継続的に自社の商品を選んでもらえるようになっていくのです。

主な集客の手法は、TwitterやFacebookなどのSNS、Webサイトでの情報発信、テレビCMなどを用いた宣伝活動など多岐に渡ります。

集客では、商品の魅力を最大限に伝え、ターゲットとなる顧客層に適したアプローチをすることが大切です。

継続利用を促すためにクーポンを配布するといった工夫も集客の手法に含まれます。

よく私がセミナーで紹介するのは、集客導線、または販売導線という言葉です。

見込み客に対し、いきなり本命商品を販売せずに、認知→教育→販売というプロセスを踏むことが重要になります。

またこの流れに沿ったサービス展開として、お試し商品のことをフロントエンド。

本命商品の事をバックエンドと呼んだりします。

魅力的なフロントエンドを作ることで、熱量の高い見込み客を獲得し、バックエンドの提案も可能となります。

認知 教育 販売プロセス

マーケティングとは

マーケティングは、消費者に物やサービスを提供する過程すべての活動を指します。

マーケティングでは、初めに市場調査を行い、消費者のニーズを明確にします。

その結果に基づいて、商品のコンセプトの考案、設計、製造を行い、価格や販売場所などを決定します。

そして、実際に消費者に提供し、その後のアフターフォローまでもがマーケティングに含まれるのです。

一言で表せば、「顧客のニーズにあった商品を消費者に提供する仕組み作り」ということになります。

似たような商品やサービスが溢れかえっている現代において、マーケティングは特に重要な役割を担っています。

多くの競合商品の中から自社の商品を選んでもらうためには、顧客が何を望んでいるかを正確に把握し、適切な商品、販売方法を決めることが大事になってくるからです。

別の記事のお客様を魅了するブランドコンセプトの作り方にも書きましたが、王道のやり方としては、お客様の「不」を探すことです。

お客様が抱える、不満、不安、不便を解決へと導くために必要な要素をしっかりと自身の棚卸をしてみてください。

集客が「顧客を集め、魅了するための活動(実行動)」とすると、マーケティングは「顧客を魅了する商品を作るための下準備(リサーチ・調査)」と言えます。

集客とマーケティングの違いとは

集客もマーケティングも、最終的な目的は「自社の商品を購入してもらうこと」に変わりはありません。

しかし、集客とマーケティングが決定的に違うのは、集客が”商品ありき”なのに対して、マーケティングは”市場ありき”ということです。

また、マーケティングには商品を市場に提供するための活動全般が含まれるため、集客はマーケティング活動の中に含まれているとも言えるでしょう。

集客は、既に魅力的な商品を作った上で、消費者に選んでもらうための仕組みづくりをすることです。

どうすれば商品の魅力が消費者に伝わるかを考えて宣伝方法を工夫したり、継続的に購入してもらうための制度を作ったりします。

一方、マーケティングでは顧客のニーズを重視するため、売り上げを伸ばすためには商品の改善も視野に入ります。

商品の宣伝方法を模索するのみならず、顧客の希望に応えられるように改良することで、消費者に選ばれる商品を作るのです。

近年では、ただ人を集めるだけでは商品が売れにくくなっているという現状があります。

そのため、小手先の集客テクニックではなく、マーケティングの視点から集客方法を見直すことが必要になっています。

だからこそ、集客とマーケティング両方の概念をしっかり理解することが大切なのです。

さきに実施すべきはマーケティング

集客とマーケティングの違いを解説しましたが、どちらを先に行うべきなのでしょうか。

結論から言うと、先にやるべきなのはマーケティングです。

なぜなら集客は、魅力的な商品があってこそ意味をなすものであり、マーケティングが適切に行われないまま集客だけをしても、商品を買ってもらえないからです。

例えば、人気タレントを起用した大々的な広告を打ち、タピオカドリンクを宣伝するとします。

広告の効果である程度の集客は可能ですが、既にタピオカドリンク市場は飽和状態のため、類似商品と差別化ができていなければ爆発的なヒットを生むことはないでしょう。

一度は買ってもらえたとしても、継続的に購入してもらうには、やはり商品自体に魅力が必要です。

消費者に選ばれるだけの価値がある商品を開発してこそ、集客が最大の効果を発揮するからです。

特に現代では似たサービスが溢れかえっており、他社製品よりも優れた、あるいは魅力的な要素がないと選ばれにくくなっています。

そのため、顧客のニーズを汲み取り、魅力的な商品を作るマーケティング活動がとても重要なのです。

マーケティングにおいて「市場調査を行なった上で、顧客のニーズにあった商品を考案、設計し、適切な価格設定を行って顧客に選ばれる商品を作る」という手順を踏むことで、集客した顧客が商品を購入してくれる確率が高まります。

また、マーケティングの段階で顧客のターゲットを明確にしておくことで、集客にも適切な手法を用いることができるでしょう。

性別、年齢、生活スタイル…様々な環境の違いがあるので、ターゲットの分析は難易度高めですが、ビジネスを行う上では非常に重要な要素であり、避けて通れない項目です。

 

ブランディングとマーケティングについてまとめた記事もあるので、興味がある方はこちらも参考にしてみください。

参考:【初心者向け】ブランディングとマーケティングの違い

実施手順

集客とマーケティングについて理解したところで、実際に行う手順を考えてみましょう。

前章で説明した通り、まずはマーケティング活動を行います。

市場を調査し、顧客がどんな商品を求めているのかを導き出すのが第一歩です。

次に、商品のコンセプト、価格、販売場所などを決めていきます。

商品やサービスが完成したら、いよいよ集客を行います。

集客の際に重要になるのが、ターゲットとなる顧客層を明確化することです。

顧客の生活や興味関心を考慮し、最も効果的にアプローチできる方法を考えましょう。

例えば、高齢者をターゲットとした商品の場合は、SNSでの集客よりもチラシやテレビCMの方が適しています。

SNSを積極的に見ている高齢者層の割合は少ないからです。

逆に、若者向けの商品を売るなら、TwitterやInstagramといったSNSを利用するのが効果的と言えるでしょう。

一回集客をしたら終わりではなく、結果を検証した上で、改善を重ねていくのが重要です。

まとめ

集客とマーケティングを正しく理解することで、大事に作り上げてきた商品やサービスが、さらに輝くステージを作り上げることができます。

販売戦略の中で、最も気の抜けない項目をクリアし、成功へつなげていきましょう。

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